子どもの英語を伸ばすために家庭でできること|してほしいこと・しなくていいこと

「英会話を習い始めたら、家でも英語の勉強をさせた方がいいですか?」

保護者の方から、そんなご質問をいただくことがあります。

せっかく英会話教室に通っているのだから、家でも何かしてあげたい。でも、自分は英語が得意ではないし、何をすればいいのか分からない。

そんなふうに感じている方もいらっしゃるかもしれません。

でも私は、ご家庭をもう一つの「英会話教室」にする必要はないと思っています。

大切なのは、たくさん勉強させることよりも、子どもの生活の中に英語が自然にあること。

一日5分でも構いません。

親子で英語を楽しむ時間を少し作るだけでも、英語はぐっと身近なものになっていきます。

今回は、これまで子どもたちを見てきた中で、私が保護者の皆さまにお伝えしてきた「家庭でしてほしいこと・しなくていいこと」をご紹介します。

1.覚えた英語を話したら、一緒に喜んであげる

お子さまが教室で覚えた英語を、ふと家で口にすることがあります。
そんなときは、
「そんなこと言えるようになったの!」
「それ、今日習ったの?」
と、一緒に喜んであげてください。
発音や文法が完璧かどうかより、まずは「英語を使ってみた」ことを認めてあげる。
お父さんやお母さんが喜んでくれると、子どもは「もっと言ってみよう」と思います。
この気持ちが、次の一言につながっていきます。

2.「今日は何を習ったの?」より「何が楽しかった?」

レッスンから帰ってきたら、いろいろ聞きたくなりますよね。

でも、

「今日は何を習ったの?」

「この英語は何て言うの?」

と毎回確認すると、子どもにとっては少し「テスト」のように感じられることがあります。

それよりも、

「今日は何が楽しかった?」
「どんなゲームをしたの?」
「先生と何したの?」

と聞いてみてください。

楽しかった出来事を話しているうちに、

「先生が○○って言ったんだよ」

と、自然に英語が出てくることもあります。

英語そのものを確認するのではなく、英語を使って経験したことに興味を持ってあげることが大切だと思います。

3.一日5分、「親子の英語時間」を作ってみる

これは、私が以前から保護者の方にお伝えしてきたことの一つです。

テレビ、スマートフォン、YouTubeなど、音が出るものをいったん全部消して、親子だけの英語時間を作ってみてください。

長い時間でなくて構いません。

一日5分でも十分です。

例えば、お風呂の時間。

お風呂はテレビもありませんし、自然と親子で向き合える時間になります。

その日に習った表現を使ってみたり、英語の歌を一緒に歌ったり。

ご家庭によっては、夕食のあとでも、寝る前でも構いません。

「毎日この時間は少し英語を楽しむ」

という時間を決めておくと、無理なく生活の中に英語を取り入れやすくなります。

大切なのは、長時間勉強することではなく、英語に触れることを日常の一部にしていくことです。

4.時には、子どもを「英語の先生」に

お父さん、お母さんが何でも英語を知っている必要はありません。

むしろ、

「これ、英語でなんて言うの?」

と、お子さまに聞いてみてください。

「今日習ったこと、お母さんにも教えて!」

「お父さん、これ分からないから教えてくれる?」

というのもいいですね。

子どもは、自分が知っていることを大人に教えるのが大好きです。

きょうだいがいるご家庭なら、

「弟(妹)にも教えてあげて」

でもいいでしょう。

教えるためには、自分の中にある英語を思い出し、言葉にしなければなりません。

しかも「答えなさい」と試されているのではなく、自分が先生になる。

これは子どもにとって、ちょっと誇らしい時間にもなると思います。

5.好きな歌や絵本から、英語を身近に

英語に触れる方法は、教材だけではありません。

英語の歌が好きなら、一緒に歌う。

お気に入りの英語絵本があれば、一緒に見る。

好きなキャラクターが英語を話していたら、一緒に真似してみる。

本人が興味を持っているものなら、英語は「勉強」ではなく「楽しいもの」になります。

前回のブログでもお伝えしたように、子どもたちはまず英語を聞き、少しずつ理解し、それから言葉が出てきます。

だからこそ、日常の中で楽しく英語を聞く機会を増やすことにも意味があると思っています。

6.小さな変化を見つけてあげる

英語の成長は、テストの点数のように毎週はっきり見えるものばかりではありません。

「先生の英語を聞いてすぐ動けるようになった」

「歌の一部分を自然に口ずさんでいた」

「テレビから聞こえた英語に反応した」

「自分から英語で言ってみた」

そんな小さな変化があります。

つい「どれくらい話せるようになったか」に目が向きますが、話す前にも子どもの中ではたくさんの成長が起きています。

その小さな変化を見つけて、一緒に喜んであげてほしいと思います。

家庭で「しなくていいこと」

一方で、英語を伸ばしてあげたいという気持ちが強いほど、ついやってしまうこともあります。
ここからは、私が「そんなに頑張らなくても大丈夫ですよ」とお伝えしたいことです。

1.発音や間違いを、その場ですぐ直さなくても大丈夫

せっかく子どもが英語を話したのに、

「そこ違うよ」

「その発音じゃないよ」

と毎回直されると、だんだん間違えることが怖くなってしまうことがあります。

もちろん、正しい英語を身につけることは大切です。

でも、ご家庭ではまず、

「英語を話してみた」
「伝えようとした」

ことを喜んであげてほしいと思います。

間違えても大丈夫。

その安心感があるからこそ、子どもは次の言葉を口にできます。

2.ほかのお子さんと比べなくて大丈夫

「あの子はもう文章で話しているのに……」

「同じ時期に始めたのに、うちの子はまだ……」

そう思ってしまうこともあるかもしれません。

でも、英語が出てくるタイミングは一人ひとり違います。

すぐに声に出す子もいれば、じっくり聞いて理解してから話し始める子もいます。

比べるなら、ほかのお子さんではなく、少し前のお子さま自身を見てあげてください。

「前は分からなかったのに、今は分かるね」

「前より声が出るようになったね」

そんな成長が、きっと見つかると思います。

3.「○年通っているのに」と成果を急がなくて大丈夫

英語は、短期間で完成するものではありません。

前回の記事でご紹介したように、

聞く → 理解する → 真似する → 一言話す → 文章で話す → 相手とやり取りする

と、少しずつ積み重なっていきます。

目に見える「発話」だけで判断すると、その前に起きている大切な成長を見落としてしまうかもしれません。

「何年通ったから、これだけ話せなければいけない」と考えるより、

その子が以前より英語を身近に感じているか。
英語を楽しんでいるか。
伝えてみようという気持ちが育っているか。

そんなところも見ていただけたらと思います。

 

「英語でなんて言う?」は、テストにしないこと

ここは少し大切なポイントです。

先ほど、

「これ、英語でなんて言うの?」

とお子さまに聞いてみてください、と書きました。

でもこれは、

「習ったんだから答えられるよね?」

というテストではありません。

「お母さん分からないから教えて!」

「へえ!そんなふうに言うんだ!」

という親子のコミュニケーションにしてほしいのです。

分からなかったら、それで終わり。

無理に思い出させたり、答えを求めたりする必要はありません。

「英語を使うと楽しい」

という気持ちを守ってあげることの方が、ずっと大切だと思っています。

身近に英語がある環境を

家庭での英語というと、

「教材を買わなくては」

「毎日30分勉強させなくては」

と思われるかもしれません。

でも、特別なことをしなくてもいいのです。

一緒に歌う。

お風呂で今日習った言葉を使ってみる。

子どもに英語を教えてもらう。

英語を口にしたら一緒に喜ぶ。

一日5分でも、そんな時間が積み重なれば、英語が特別なものではなく、生活の中に自然にあるものになっていきます。

私は、それが家庭で作っていただきたい「英語環境」だと思っています。

保護者の皆さまへ

お子さまの英語を伸ばすために、保護者の方が英語の先生になる必要はありません。

英語が得意でなくても大丈夫です。

「そんな英語を覚えたの!」

「お母さんにも教えて!」

「一緒に歌ってみよう!」

そんな言葉をかけながら、お子さまが英語を楽しんでいることを、一緒に楽しんであげる。

それだけでも、子どもにとって大きな応援になります。

英語は教室だけで身につけるものでも、家庭だけで身につけるものでもありません。

教室で経験した英語が家庭でふっと出てきて、それを家族が喜んでくれる。そしてまた教室に来て、新しい英語に出会う。

そんな小さな循環を、私たちと保護者の皆さまで一緒につくっていけたらと思っています。

ご家庭を、もう一つの英会話教室にする必要はありません。
英語を一緒に楽しめる場所にしてあげて
ください。

 

英会話MLS

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